体内時計が夜に入ると眠くなる

前回は恒常性維持機構という「脳や体が疲れると眠くなるについて記述しました。
今回は、もう一つの「体内時計が入ると眠くなる」について記述していきます。

脳や体が活動して睡眠物質がたまることで、”脳や体が疲れた状態”になると、眠気が起こります。
ただし、必ずしも疲れがたまっていなくても、夜になると自然に眠たくなります。

これは体内時計機構の仕組みになります。

例えば…
夜勤明けの人は早朝に帰宅し、体は疲れているのに寝床に入っても眠れないことがあります。
これは「体内時計」の働きによるもので、体内時計の針が夜の時間帯に入っていないと、安心して眠ることができません。

体内時計とは

1日の体の活動と休息のリズムは、体内時計によって調節されています。
体内時計は心臓や肝臓、肺、筋肉のさまざまな臓器にあることがわかっています。
その中枢は、脳の「視交叉上核」という直径約1mmの部分にあります。

体内時計は睡眠と覚醒だけではなく、体温や血圧、脈拍、ホルモンの分泌などにも影響します。
朝から昼には、体温、血圧、脈拍などを高めて活動しやすくし、夕方から夜にはこれらを徐々に下げていくことで休息に適した状態に切り替わります。

また「メラトニン」というホルモンは、脳の「松果体」という部分で夜の間だけつくられ、睡眠中に分泌されます。

このように、体内時計は体のさまざまな機能日内変動をつくり出しています。

体内時計は調整が必要

人間の体内時計は、24時間ではありません!
25時間の周期でリズムを刻んでいます。と言われていますが、これを「概日リズム」と言います。

これらを24時間に調整しないと、毎日少しづつリズムが狂っていきます!
これらを調整するには「同調因子」と呼ばれる、いわゆる”刺激”によって調整する必要があります。

同調因子には、食事、運動、仕事など、さまざまなものがありますが、最も大きな影響を与えるのが「光」です!
毎朝、起床時に光が目に入ることによって、体内時計が24時間にリセットされ、そこから体は活動モードに入ります。

ただし、光の浴び方によっては体内時計にズレが生じることもあります。
朝、光を浴びせる時間が早いと、メラトニンが14~16時間後に分泌され眠くなる時間が早くなります。
逆に夕方から夜に強い光を浴びると、体内時計の針が遅れます。

このように、体内時計のリズムのズレによって「朝型」や「夜型」が生じることもあります。
また、「時計遺伝子」によって生じることもわかっています。

まとめ

人が眠くなるのは大きく分けると2つ。

恒常性維持機構という「脳や体が疲れると眠くなる
体内時計機構という「体内時計が入ると眠くなる」

昼間にジッとしていては、良い睡眠は期待できません!
寝室のカーテンを朝、日差しが入って、自然と目が覚めれるような、光がある程度透るものにするのが理想ですが…
防犯上のこともありますので、一概に言えませんが、遮光カーテンはあまりおすすめできません!
体内時計の調節が困難になってしまいます。

前回と今回で睡眠の仕組みについて記述させていただきました。
最後までお読みいただき、ありがとうございましたm(_ _)m

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