
以前に「睡眠のメカニズムの体内時計」について書きましたが、蛋白すぎてわからない!
もっとわかりやすく!と意見をいただきましたので、今回は例をあげて、もっとわかりやすく書いていこうと思います。
日中に頭や体を使って疲れれば、夜になれば自然に眠くなるということは、経験上おわかるになると思います。
これは自身の体に備わっている睡眠に導く仕組みによるものなんです。
ただ、睡眠の仕組みや特徴に合わないと眠れません…
「明日はいつもより早起きしなければいけないから、今日は早めに寝よう!」
と思って早めに寝床に入っても中々寝付けませんよね!?
また、「健康のためにたくさん眠ろう」と思っても、人は必要以上に眠ることは出来ません。
翌日に楽しみがある時や、重要な会議や試験があるときなど、緊張している時も眠れなくなります…
まずは、睡眠の仕組みと特徴をご自身で知ることが大切です。
脳や体が疲れると眠くなる
人が眠くなるときは、大きく分けると2つの仕組みから成り立っています。
①「脳や体が疲れると眠くなる」
②「体内時計が入ると眠くなる」
起きている間、体重の2%ほどの重さがある脳が、全身で使うエネルギーのうちの約20%を消費しています。
脳が翌日にも存分に働くためには、十分に休んで疲れをしっかり取る必要があります。
睡眠はその仕組を担っており、眠ることで脳の温度を下げて、”オーバーヒート”を防いでいます。
このように、睡眠が体の恒常性を保つ仕組みを
①の睡眠恒常性維持機構といいます。
例:
徹夜をした翌日は、眠りは深く長くなりますが、このような睡眠の質や量は、睡眠恒常性維持機構により調整されています。
この際に働くのが、目覚めているときの活動に応じて脳にたまってくる、眠気を起こす作用がある睡眠物質です。
睡眠物質には「プロスタグランジンD2」(※遺伝子やエネルギーに関係した働きを持つ生体内物資)や「アデノシン」(※呼吸や消化、代謝など、生きるために体内で起こる体のさまざまな現象や機能を調整する「生活活性物質」の1つ)などがあります。
脳の中でも、よく働いた部分が特に深く休む
ノンレム睡眠中は脳全体が休みますが、よく働いた部分が特に深く眠ることが、数年前にわかっています。
脳の頭頂葉は、空間や位置関係の認識などを司っています。
空間や位置関係を常に頭に描きながら行うゲームのようなものを日中に行い、その後の睡眠中の脳波を調べた結果、脳は頭頂葉を中心に深く眠っていたのです!
また右利きの人は左脳から休み始めます。
これらのことから、特によく使った部分ほど脳は深く眠ると考えられています。
体が疲れた時も良質睡眠ができる
いつもより多く歩いたり、運動した時。
子供の頃にも、運動会や遠足があった夜は早く寝床に入り、深い睡眠がしやすくなるのはおわかりですよね!
体を疲れさせることにより、睡眠恒常性維持機構が働きやすくなりますので、リモートワークの日のためにも、適度な運動を習慣づけると良いでしょう!
コロナ化の時に、リモートワークが多く、通勤など外出を避けるため一日の動く量が減り、寝つけなかったり、良い睡眠が出来なかったりあったのは記憶に新しいですよね。
次回は「体内時計の仕組み」を例を上げて書いていこうと思います。
