眠気のリズムと体温の変化
睡眠と一日のリズムは、昼間は起きて活動し、夜間には睡眠を取るのが一般的ですが、これは私達のリズムに合致したものです。
眠気は午後2〜4時に一度高くなります。
この時間帯は昼食をとらなくても眠たくなります。
また、深夜に向かうと急激に眠気は高まり、午前2〜4時にピークを迎えます。
これに対して体温は午後7〜8時頃にピークを迎え、その後入眠に向けて徐々に低くなっていきます。
さらに低下した体温は目覚めの2〜3時間前頃に最低となった後、やがて上昇に転じ、覚醒の準備を始めます。
これは、体内時計による深部体温の変化です。
青色の波線が「睡眠と覚醒リズム」です。
オレンジ色の波線が「深部体温」です。
ちなみに深部体温とは、体の深部の体温のことを指します。
睡眠不足で悩んでおられる方が、対策法の一つとして体温の上げ下げがあります。
赤ちゃんが泣きだすと「眠いのかな?」と思い、手足を触ったりしませんか?
眠る前に手足がぽかぽかと温かくなるのを知っているからなのです。
これは、深部体温が下がろうとして、皮膚体温があたたかくなる現象です。
ですから、手足が冷たい冷え性の人の多くは、寝つきが悪くて悩んでおられると思います。
また更年期障害で顔や体がほてって眠れないということもよく聞きます。
このように体温は睡眠と深い関係をもっています。
つまり、人は体温が下がると眠たくなる!ということです。
昼食後眠くなる
自然と「眠くなる時間帯」と「覚醒する時間帯」が訪れます。
一般的に昼食後にあたる午後2時前後は、眠くなる時間とされています。特に単調な環境では強い眠気を招きやすくなります。
昼食後に眠くなるのは当たり前。
上記のように眠くなる時間帯と血糖値が急上昇→急下降するからです。
食事をすると血糖値は上昇します。特に糖質の高い食事や甘い物を食べたとき、血糖値は急激に上がります。すると体は、血糖値の上がりすぎを防ぐための働きをして、上がりすぎた血糖値を急激に下げようとします。この、血糖値が下がりきったときに強い眠気が訪れるのです。
まとめ
人は体温が下がれば眠くなります。
つまり、体温を一時的に上げれば、人の身体は体温を下げようと勝手にするということです。
これを睡眠に置き換えればよい!
そこで大切なのが、入眠前の入浴です。
湯船に浸かることにより、深部体温が上がります。(シャワーのみでは効果はない)
入浴後は体温が上がり一時的に眠気は無くなりますが、その後に体温が急激に下がりますので、そこで入眠すれば睡眠の質も上がりやすくなります。
詳しくは「入浴と睡眠の質との関係」を参照してください。
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